2018年11月21日水曜日

宅建士試験 - 平成30年度[問31]は出題ミス、没問か

没問



(1)平成30年度[問31]肢3は、こんな問題

肢3
土地(代金350万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、宅地建物取引業者Aが売主Dから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の売買の媒介に比べ2万円(消費税等相当額を含まない。)多く要する場合、その旨をDに対し説明した上で、AがDから受け取ることができる報酬の上限額は194,400円である。


(2)上の肢3をマルとしている予備校・講師が、ほとんど…

この問題の主語が、「宅地」(代金350万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、と書いてあったら、答えは確かにマルです。

平成29年11月に国土交通省から公表された「空家等の売買・交換をする場合の報酬額の特例」に合致しているからです。



空家等の売買・交換をする場合の報酬額の特例とは…

1.売買代金400万円以下(税別)の宅地又は建物であること
2.売主から受領する報酬であること
3.現地調査等に要する費用の額についてあらかじめ売主に説明すること

という3つの要件を充たしたときは、

A.通常の計算式である
・200万以下は、200万×5パーセント=10万円
・200万を超え350万までの150万円分は×4パーセント=6万円
の合計額16万円を算出します。
B.A.で求めた金額に上限が18万円になるよう調査費用(2万円)を加算します。
C.B.で求めた金額に消費税を上乗せします。
D.したがって、18万×1.08=194,400円が、AがDから受け取ることができる報酬の上限額となり、肢3はほとんどの予備校・講師が、マルとしたのです。

平成30年度[問31]は「正しいものはどれか」という問いかけであり、肢1・2・4が誤りなのは明らかなので、世間では[問31]の正解は肢3であることが、まかり通っています。


(3)しかし、しかし、上の肢3をマルとするわけにはいかない

理由は「この問題の主語が、「土地(代金350万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、と書いてあるからです。

これは基本中の基本、宅建業法の入口の話なんですけど…

土地には
・宅 地(例:建物の敷地・用途地域内の土地のどちらかに当るもの)
・非宅地(例:建物の敷地・用途地域内の土地の両方に当たらないもの)
の二種類があります

私たちが勉強している法律は
・「土地」建物取引業法
ではなく
・「宅地」建物取引業法

そもそも、宅地建物取引業法の目的は、購入者等の利益の保護と宅地及び建物の「流通の円滑化」とを図ることにあります(宅建業法1条)。

「流通の円滑化」が法の目的だから、土地のうち、建物の敷地・用途地域内の土地のどちらかに当るもの、つまり(流通の可能性がある土地)だけが宅地になっているんです。

建物の敷地・用途地域内の土地の両方に当たらないものなんて、田舎の耕作放棄地みたいな所で、そもそも(流通の可能性がない土地)だから、宅建業法は丸っきり放任している(宅地にしていない、単なる土地・地所・地面扱いのモノ)なんですね!

だから、平成30年度[問31]肢3のように土地(代金350万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、宅地建物取引業者Aが売主Dから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の売買の媒介に比べ2万円(消費税等相当額を含まない。)多く要する場合、……AがDから受け取ることができる報酬の上限規制は無いです。

土地」としか書いてないんだから、肢3の事例では、宅建業法上の規制は何もないです。
報酬額規制はおろか、重要事項や37条書面も無関係…!!


(4)氷見敏明講師に座布団5枚!

きょう私が書いた出題ミスの指摘を最初にしたのは、氷見敏明講師です。
早くも試験当日の平成30年10月21日(日)にされています。
迷物講師は意地悪なので、1ヶ月様子をみることにしました。

それでこの記事を書いているのは、ちょうど1ヶ月遅れの平成30年11月21日(水)となったのです。

今年度の合格判定会議は、11月16日(金)にすでに終了しているでしょう。

出題者側が、私が申し上げたような指摘にすでに気付いてくれ、平成30年度[問31]を没問扱いにして下さることを願うばかりです。

もし気付かず、今ごろ合格証書の印刷にでも掛かっているのなら、平成30年度[問31]を全員正解扱いにして、追加合格を発表すべきでしょう。

年内なら間に合うでしょう。
日産のカルロス・ゴーンみたいにならないうちに、謝るべきは謝りましょう。

隠ぺいがますます通らなくなった時代、それがネットの時代なんですよ!

氷見講師の関連ブログ



2018年10月21日日曜日

宅建士試験2018年度受験、お疲れです!

再開


更新:2018年10月27日(土)

合格ラインが決まるまで40日もあり(10/27現在)、先は長い…。
そこで、このブログ創設以来書いてきた約60記事の中から「他では読めない13の人気記事」だけを表示するよう改造したので、御用とお急ぎでない方は、その13記事をジックリとご覧あれ!


(1)

ここは「合格ライン専用ブログ」なので、普段は冬眠していて、本試験の時期に再開することになってます。

そして本試験の話題がなくなると、また冬眠します。

再開 → 冬眠 → 再開 → 冬眠を繰り返す、変なオジサンの、変なブログです。


(2)

やあ~! 今年も本試験受けてきましたよ。

大手予備校の非常勤講師だったときは、自分で受けに行った記憶がないですが、平成4年に独立してから今年の平成30年までの27回(30-4+1)は、欠かさずに受験してきました。

本気でマークする独立系講師がいるようですが、わたくし迷物は、もちろん完全デタラメ・マークです。受験者の皆さまにご迷惑を掛けることは致しておりません。


(3)

本試験終了後、カフェでお茶飲んで表にでたら、去年と同じでチョット寒かったです。

それで、やっぱり去年と同じに、お鍋(毒がない養殖ふぐ)を囲みながら打ち上げやって、今、この記事書いてま~す。

もちろん、一緒にお鍋を囲んでるのは、綺麗な女性(宅建倶楽部スタッフ)たち。

最近ひょんな事から、スタッフの一人が鴻池の血筋だったことが判明…。
「江戸時代の鴻池さんの? やっぱりねぇ!」、と美人談議に花が咲いております。


(4)

そんなわけで、下の関連リンク先に表示してあるように、TAC/日建学院/大原/LECの合格ライン速報が例年より高いのは知ってますが、そんなの関係ねぇ! と鴻池美人を含め、お鍋を囲みながら大いに盛り上がっているのであります。


(5)

きょうお留守番の※※さん、ご苦労でした!

ここをご覧のすべての関係者の皆さまも、お疲れでした!


関連リンク先


大手4校の合格ライン予想


平成30年度(2018年度) 宅建士試験問題の原文【PDF】


2017年11月21日火曜日

宅建士試験の哀れな三人衆

更新:2018年(平成30年)5月6日(月)



宅建倶楽部の某管理サイトで合格ラインが
気になっている人の数  @ ページビュー @

わたくし迷物は、2017年10/15日の宅建士試験終了後10日間ほど残務整理をして、以後、10/25から11/19まで旅に出てました。

本当の行先を知っている者は、この世には誰もいない旅…。
極楽でしたね!

でも11/19の日曜日に下界に戻ってみると、「哀れな」人々がヤタラ目について可哀そうにさえ思うようになりました。

今回は、そんな私の想いに「宅建士試験の哀れな三人衆」と題をつけて、小文をしたためてみます。


(1)出題者側の人

(イ)

2017年度(平成29年度)の宅建士試験委員(出題者)は、合計27名でした。
うち、昨年度以前にも委員を務めた方は、過半数を超える14名です。

中でも民法(権利関係)を担当したと思われる2人の弁護士は、委員部屋の牢名主(ろう・なぬし)みたいな方で、10年以上同じ人です。

宅建士試験より上位とされる司法試験や不動産鑑定士試験の「過去問をそっくりパクッテ作問する名人」は、おそらく、この牢名主たちでしょう。

(ロ)

弁護士以外では学者が2人(元教授と現准教授)入っていますが、これもかわり映えしないメンバーです。

(ハ)

(イ)(ロ)で述べた弁護士・学者以外は、全員が中央官庁の課長(17名)または都道府県知事部局の課長(6名)です。

世間ではエリートとされている人たちですが、わたくし迷物に言わせれば全然違う「哀れな」人たちですね。

どういう意味かと言うと、早くも40歳代で出世競争に敗れた人たちなんです。

例えば、国交省からは10人の本省課長が試験委員になっていますが、彼らの将来は99パーセント決まっていまして、良くて地方整備局長止まり。その後は、業界団体への天下りを待つだけの身。

中央官庁の課長が局長・事務次官あるいは国会議員に昇りつめるには、閨閥(けいばつ≒例えば奥さんの実家の良さ)が99パーセントを占めるのが、明治以来150年間のわが国のシキタリなんですな。

CAを飛行機の中でナンパして奥さんにした@@氏が外務省の本省局長になった例もあるけれど、1パーセントにも満たない例外中の例外なんですよ。

(二)

以上見てきた(イ)(ハ)を読めば、「宅建士試験の哀れな三人衆」の一角に「出題者側の人」を入れる根拠が十分あるな!と思われる読者の方も多いのではないでしょうか?


(2)宅建でメシを食っている人

(イ)講師

「宅建士試験の哀れな三人衆」の二番目は、「宅建でメシを食っている人」です。

典型は、TAC・日建学院・大原・LECなど宅建予備校の講師です。

講師のほとんどは、そこの社員(従業員)ではなく、そこから仕事(講義)することを請け負っている請負人です。

とは言え、注文者(予備校)にゴマをすらないと生きて行けないのは請負人である大工さんと同じでして、それゆえ彼ら彼女らは、予備校の売上向上のため最大限の汗をかかなければなりません。

そして、本試験終了後~合格発表までの約1ヶ月半もあるこの時期、彼ら彼女らに課せられた最大の使命は、合格ライン上にある受験者を、いかにその予備校に引きつけておくか、なのです。

つまり合格ラインを予想し、そのラインはいつ変わるか分からないから、「1ヶ月半当校のサイトから目を離すな!」との戦術を実行することなんです。

でも、実際は本試験当日に発表した合格ライン予想が変わることは、ほとんど無いです。受験者が「1ヶ月半その予備校のサイトから目を離すな!」との教えに従ったとしても、合格ラインは混迷を深めるばかり…。

2017年度は、11月29日の正式発表を約1週間後に控えた今になっても、34点前後(33・34・35のどれか)を絞り切れない状況になっています。

こんな詐欺的な行事は毎年の事。

でも幸い、最近は34点前後なんて3点も幅のある予想で、1ヶ月半も受験者を引っ張り回すのは、さすがに「逆効果ではないか?」と一部の大手予備校の幹部は気付き始めているようです。

そのため、1ヶ月半もの間目一杯受験者を引っ張り回す講師も、大手では随分少なくなりました。残っているのは、弱小予備校の関係者くらいでしょうか?

今年の5ちゃんねる(旧:2ちゃんねる)の過疎化が、何よりの証拠でしょう。

一部大手予備校幹部の「逆効果ではないか?」との英断、大いに歓迎したいと思います。

(ロ)アフィリエイター

「何とかG」という古いアフィリエイターさん、2017年度は非常に抑制的で良かったですよ。

それに対し、「H何とか」という新しいアフィリエイターさん、昨年度くらいからやり過ぎてますよ。
1ヶ月半もの間目一杯受験者を引っ張り回す講師も、大手では随分少なくなりましたので、どうか自重して下さい。アフィリエイト料値下げの昨今、人格まで疑われる「上からの目線ぶり」、結局は損だと思います。


(3)宅建士試験の受験者

「宅建士試験の哀れな三人衆」の三番目は、「宅建士試験の受験者」です。

今年も合格率は15パーセント前後でしょうから、宅建は100人のうち85人が桜散る試験。
そういう意味で85人に入っちゃう人が「哀れ」なのは当たり前かもしれません。

でもここでは、別な意味での「哀れ」な受験者の話です。
それは、ボーダーライン上の点数(今年で言えば32~35点)の人たちで、かつ、いつまでも「ウジウジしてる人」の「哀れ」さです。

でも喜んで下さい!

いつまでも「ウジウジしてる人」、私が独自にとっている統計によれば、数年前に比べれば格段に減っています。

それを表したのが冒頭の図です。
グーグルから引っ張ってきた、宅建倶楽部の某管理サイトで「合格ラインが気になっている人の数」@ページビュー@ ですが、11月になったら見ている人がほとんどいないことが、お分かり頂けると思います。

いつまでも「ウジウジしてる人」が格段に減っている証拠だと思いませんか?

2016年10月28日金曜日

【再掲】 国家が仕掛けた"じらし"のテクニック

宅建倶楽部のstaff-doremi
宅建倶楽部のstaff-doremi





宅建倶楽部のスタッフ deremi が以前書いた、本日のタイトルと同名のブログ(現在は非表示)を、平成26年度(2014年度)向けに、迷物講師が修正して公開します。
 



宅建士試験は、試験日が10月19日、合格発表が12月3日なので、発表まで1ヶ月半も"じらされます"。
この傾向、昔から変わりません。
今から9年前の2ちゃんねるに、こんな書込みがありました。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

181:名無し検定1級さん:2005/10/21(金) 12:23:00

ボーダーは31点でも32点でもいいが合格発表をもっと早く出来んのか ば語れ!
マークシートなんか機械にバサっとセットしてウイーンガサガサって言わせるだけだろ!
18万人受けるとして 読み取る機械が一台しかないとして、1枚1秒掛かったとしても50時間、1回100枚を補充するのに3秒掛かったとしてプラス1時間30分
一日休憩入れて実働7時間週5日勤務としても 今日にはすべての結果が出てるはず!
何をもたもたしてるのか!!!!

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

これには、 doremi を含めた宅建倶楽部全員が大笑いしたものです(元記事はこちら)。
2ちゃんねるの書き込みも、今と違って見るのが楽しみでした。

10月19日に好きな女性にラブレター出したけれど、返事がきたのは12月3日だった。
そのラブレターを出した男性は、その間の1ヶ月半"じらされます"。
大昔、 doremi もずいぶんラブレターをもらいましたけれど、いじわるな doremi でもこんなに長い間男性を"じらした"ことはないですよ!

それが平気で行われているのが宅建士試験です。

受験者のみなさまは、宅建士試験の実施機関に不満をお持ちかもしれませんが、もう少し読んでください。

この"じらし"、 doremi は"国家が仕掛けたテクニック!" と考えています。迷物講師も大体同じ意見です。
実は、1ヶ月半も"じらされる"のは、なにも宅建に限ったことではないのです。

平成26年実施の不動産関連資格の試験日と合格発表を順番にあげると…。

◆不動産鑑定士(短答)…試験日5/11、合格発表6/27
◆司法書士(筆記)………試験日7/6、 合格発表10/1
◆社会保険労務士…… 試験日8/24、 合格発表11/7
◆行政書士…………… 試験日11/9、 合格発表1/26
◆マンション管理士…… 試験日11/30、合格発表1/中旬
◆管理業務主任者…… 試験日12/7、 合格発表1/23

どうですか? 宅建の1ヶ月半の"じらし"なんて普通だとは思いませんか?

司法書士試験と行政書士試験は、一部記述式の問題(マークシートでは採点できない問題)がありますが、そのほかは"機械にバサっとセットしてウイーンガサガサって言わせる"だけで採点できてしまうのです。

上の不動産関連資格は、判で押したように1ヶ月半以上"じらして"います。
「1ヶ月半以上"じらそう"」なんていう法令も規則も通達も何もないのに…。
マークシート読取り機がこんなに発達した現在でも、相変わらず昔のままです。

なぜか考えてみました。
  1. キャリア官僚クラスには、庶民には理解できない不文律(文書化されない決まり)が、脈々と受け継がれるという伝統があります。
    霞ヶ関の論理の一種かな?
  2.  "じらし"は経済効果をもたらします。
    リーマンショックがきっかけとなって、不動産系の資格学校の入学者は毎年2割ずつ減っています。その打開策の一環として、十分に"じらし"ておいて、この時期に各予備校に合格点を予想させるなんて、集客にもってこいではないですか?
  3. ラブレターの返事を遅らせるのと同じ効果をもたらします。
    人間、1ヶ月半以上"じらされる"といろいろ考えます。今までの勉強法を反省する人もいるでしょう。逆に切れて、八つ当たりする人もいるでしょう。そういう八つ当たり人間を業界から排除できるという心理的効果が期待できます。ストーカー候補者はお断りということかな?
いろいろ勝手なこと書きましたが、気に障ったらごめんなさい!




以下、平成28年10月29日(土)追記

上記 doremi が書いた記事に、
平成28年度(2016年度)受験者向けに、迷物講師が、一つ付け加えさせて頂きます。


大手予備校では、通りすがりの一般受験者に向けて、

・氏名
・性別
・住所
・電話番号
・職業

など、予備校側が後の宣伝のために知りたい個人情報を全部教えてくれたら、「本試験の解説集」を無料プレゼントする、と Webサイト上で表示しています。

doremi が上で書いた、「リーマンショックがきっかけとなって、不動産系の資格学校の入学者は毎年2割ずつ減っています」という兆候は、傾きが小さくなったものの、現在も継続中です。

この記事をご覧の本当の受験者のかたが、 "じらし"による経済効果に寄与するのは勝手ですが、上のような個人情報を教えてしまったが最後、あとがウルサイことを覚悟して下さい。

最近、この辺のガードがユルイ人が激増してるので、心配してます。

今はネットの時代!
個人情報なんか送らなくても、10月下旬ともなれば、平成28年度(2016年度)本試験の解説を完了ないし毎日アップしてくれているサイトは、複数ありますから…。

ググれカス!!!(爆)


2016年10月20日木曜日

期待を高めるほど、失望が深くなる

合格ライン専用ブログの全期間ページビュー
この「合格ライン専用ブログ」の全期間ページビュー

(1)本試験日のページビューが下降している

グラフは、2013年(平成25年)9月に始めた、このブログ(合格ライン専用ブログ)の全期間ページビューです。

ほとんど冬眠状態で、毎年本試験の頃だけ書くブログなので、普段は、あまりアクセスが無いことがお分かり頂けるでしょう。

このグラフには、4つの針の山がありますね。

・ 一番左の山…2013年(平成25年)10月の本試験日…ページビュー46,507
・ ニ番目の山…2014年(平成26年)10月の本試験日…ページビュー42,854
・ 三番目の山…2015年(平成27年)10月の本試験日…ページビュー24,954
・ 四番目の山…2016年(平成28年)10月の本試験日…ページビュー19,339

です。

毎年だんだんと、本試験日のページビューが下降しているのが、良くお分かり頂けると思います。
平成26年から平成27年にかけての落ち込みが、特に目立ちますね。


(2)落ち込みは、どんな宅建予備校・講師サイト等でも発生している

私は、自分の恥をさらすために、こんなグラフを載せているのではありません。

このような落ち込みは、大手をはじめ、どんな宅建予備校・講師のサイト・ブログでも発生しています。
証拠は企業秘密なので書けませんが…。

そのことを、このブログをご覧の「すべての皆さま」に知らせたかったのです。


(3)宅建予備校・講師の皆さまへ

期待を高めるほど失望が深くなる」のは世の常です。
教養豊かな予備校関係者の皆さまは、そんなこと百も承知でしょう。

今も、私が宅建講師を始めた昭和62年の昔も、宅建試験は理解なくして受験者を合格させることは不可能でした。

別な言い方すれば、「詰め込み勉強(≒大量の丸暗記)」を強要するような教材の提供は、絶対に御法度なのです。

それなのに、製造原価の安さに目がくらむのか、実態は「詰め込み勉強(≒大量の丸暗記)」を強要する教材のくせに、ことさら理解させる旨を謳う詐欺的行為が横行しています。

・ 70%以上の合格率の表示
・ コンパクトな教材である旨の強調
・ 山かけ勉強の推奨

など、独学・通信・通学を問わず、「詰め込み勉強(≒大量の丸暗記)」であることを隠ぺいするための宣伝が常套化しています。

その結果、いま何が起きているか?
「期待を高めるほど、失望が深くなる」という心理状態に端を発した受講者離れが、あちこちで起きているのです。これは少子化より深刻な事態ですよ。

私は現在、悠々暮しの「船橋の仙人」だから構わないですが、このような詐欺的行為の横行は、遠からず業界自体の運命を直撃するでしょう。

現在30代、40代の予備校関係者の「近い将来をマジで心配」しています。
息子・娘の世代だからです。


(4)宅建受験者の皆さまへ

「期待を高めるほど、失望が深くなる」のは世の常。

この失望感、「お金を取られる立場」の宅建受験者の皆さまには、予備校関係者が気付かない高まりを見せています。

厭世観(えんせいかん。この世の中では幸福や満足を得られず、積極的な価値は認めがたいとする人生観)に包まれているかのよう…。

その典型が、「行動を起こしても変わらないモノに自分のエネルギーは使わない」という思想の広まりです。

宅建試験後正式発表までの現在に引き直せば、合格ラインを予想するサイトなんか見ても、提出してしまったマークシートの点数は変わらない、という考えが徐々にですが確実に増えてきました。

その例が冒頭のグラフですよ!

私は、お金を払って下さった受講者に対するサービスとして、今ごろ、希望者に限定して「合格ラインの1点予想」をするのですが、その希望者が毎年のように減っています。
これも、「行動を起こしても変わらないモノに、自分のエネルギーは使わない」という思想が広まってきた証拠でしょう。

私の有料講座受講者には、もっとスゴイ人もいらっしゃいます。
「正式発表まで本試験の採点を全然しない」のです。

お金持ちが多いのか?
今ごろはハワイあたりで羽を伸ばしていて、帰国したら「合格していたよ、先生!」なんて報告して下さる人も毎年二人や三人ではありません。

2015年12月1日火曜日

一番の商売上手は誰?

私より商売上手かもしれない娘
顔が特定されそうだったら後日削除するかも


(1)

一番商売が下手なのは、私だと思います。
次に下手なのは、宅建講座に携わっている他の予備校・講師連中でしょう。

ひるがえって一番の商売上手は、試験実施機関(および、その裏に控えている不動産業界団体と天下りを期待する官僚)だと考えています。

(2)

宅建は四択50問(不動産屋さんは5問免除有り)なので、普通の人には簡単に合格できそうに見えますところがどっこいなかな合格させない


人にはプライドがあるので、「このヤロー!」と自己を鼓舞します。
あるいは、こんな簡単な試験に合格できないようじゃ「情けない!」となります。

結果、普通の人が宅建を4~5回受けるのはザラという傾向を生じさせます。
かくして試験実施機関等には、ほとんど経費をかけないで「20万人を超える受験申込者×受験料7千円」=14億以上のお金が「毎年安定的」に入ってきます。

現在は、生涯学習が「善」とされている時代。
「善」を推奨している試験実施機関等を道徳的に悪く言うことはできません。

このようにして迷物講師は、「毎年安定的」な収入を確保しつつ「道徳的」でもある試験実施機関等ほど、商売の上手なところはないと考えているのであります。
ヤフーやグーグルの比では有りません。

(3)

1か月半もジラされた「平成27年度宅地建物取引士資格試験」の合格発表は、いよいよ明日になりました。

14億以上の「安定的な収入」を放棄するような結果発表だけは無いと思いますが、皆さまはどう考えますか?

2014年11月14日金曜日

いつまでも「ふり」をする人って、可哀そう!

今回使う「ふり」は、「それらしく装う」という意味です。

【例】
・ 知っているのに、知らない「ふり」をする
・ 知らないのに、知っている「ふり」をする

この「合格ライン専用ブログ」で取り上げるのに相応しいのは、後者ですね。

つまり、合格ラインなんか「知らないのに、知っている『ふり』をする」人(生かじりな専門知識をかざして当落線上にいる受験者を応援するふりをする人を含む)って今でもいるけど、可哀そうな人だなあ~! という迷物講師の憐れみ心です。

(1)ちゃんとした予備校・講師の場合


ちゃんとした予備校や講師で、合格ラインなんか「知らないのに、知っている『ふり』をする」所は、ネットが隆盛するのに比例して激減してきました(昔はそうでも無かったですが -笑-)。

ちゃんとした予備校・講師は、将来を含めた受講者に対するサービスとして、極めて抑制的に合格ラインを予想しているに過ぎない、ということです。

(2)(1)以外の場合


つまり、
・ ちゃんとしていない予備校や講師、アフィリエイター
・ 匿名アフィリエイトで生計を立てている人
を指しますが、この人たちは本当に可哀そうだな!という憐れみ心を禁じ得ません。
「ふり」をする所が、あまり減らないのです。

数年前までのように儲かっているならともかく、もう宅建では飯が食えない事を御本人が薄々感じていながらそれでも辞められない…。

現代の世の中でスゴク努力している人たちなのに、これ以上の憐れさは、ナカナカお目にかかりません。

(3)功績者


上の(1)以外の人に「宅建では飯が食えない」ようにした功績者は、言うまでもなく、今年の宅建試験を受験した皆さまです!

冗談じゃないですよね!
どんなに良さそうな情報を提供しているようでも、皆さまの本能が、こいつ 人の心を弄んでるな!」と感じさせちゃうんですかね。
だから、だんだんそういうサイトからは遠ざかる…。

私は、皆さまをそうさせたのは、ネット隆盛に伴うシステム改善の功績も大きいと思います。

ヤフー≒グーグルで上位にヒットしないのに、ブログランキングだけは上位、2ちゃんねるだけでは有名、なんて誰だって違和感を持ちますよね?

(4)皆さまに望むこと


私は16歳で、軽自動車(当時は360ccまで)を運転できる免許(当時の自動二輪免許)を取ったので、四輪車運転歴は50年です。スゴイでしょ?(笑)
そんな古い人間なので、こんな人を何人も見聞きしてきました。

それは、苦労して苦労して人の3倍も教習所にお金を払って、やっと免許を取った人が笑顔で言った言葉です。
ああこれでもう運転しなくて済むよ!」

逆だろ!

でも、苦労して苦労した人って、こういうデメリットがあるのも事実なんですね。

a.合格者


もし皆さまが合格したら、「ああこれでもう勉強しなくて済むよ」なんていう取引士になったら、絶対にダメですよ!

月並みですが、人生一生勉強です。

b.不合格者


もし皆さまが運悪く不合格だったら、「ああこれで、もう勉強しなくて済むよ!」なんていう取引士を増やさないため、来年も試験委員は手ぐすね引いて待ってるよ!と、覚えておいて下さい。

具体的には、権利関係・民法の出題内容の激変、個数問題の激増などで、「ああこれで、もう勉強しなくて済むよ!」なんていう取引士を増やさない手立てを強化してくるはず…。

これじゃ、どう考えても自分には合わないと思ったら、宅建とはサヨナラするのも、決して恥じゃないですヨ!

少なくとも、もう宅建では飯が食えない事を御本人が薄々感じていながらそれでも辞められない変なアフィリエイターより何倍も賢い選択だ、と真剣に思いつつ筆を置きます。

2014年11月4日火曜日

過疎化の歴史

合格ラインの予想について、宅建関係のサイト・ブログ・掲示板等に振り回されている受験者が少なくなった(予備校側から見れば過疎化が始まった)、と迷物講師が最初に感じた年はいつだと思いますか?

今年だと思いますか?
違います!

去年だと思いますか?
違います!

実は、7年も前の平成19年です。
下の年表の「2ちゃんねるが業者だらけになった」年と一致してます。

(1)簡易年表


【ネット隆盛以後】
2014年(平成26年) 現在
2012年(平成24年) 日本でのfacebook衰退を感じる
2011年(平成23年) 東日本大震災
2011年(平成23年) 息子がfacebookを始める
2008年(平成20年) リーマンショック
2007年(平成19年) 2ちゃんねるが業者だらけになった

【ネット隆盛以前】
2006年(平成18年)  宅建倶楽部がボロ儲けできた最後の年
2001年(平成13年) 宅建倶楽部が一番ボロ儲けできた年
1998年(平成10年) 迷物図書館開館 迷物講師を名乗る
1998年(平成10年) google創業
1996年(平成 8年) yahoo!japan創業
1992年(平成 4年) 宅建倶楽部創業

(2)資格試験業界は激動し続けてる


上の簡易年表は、極めてシンプルに「迷物講師の仕事とネット隆盛以前・以後」とを分けたものですが、【ネット隆盛以後】現在まで、資格試験業界が激動し続けてると感じます。

皆さまも上の年表から、その理由を推論してみるとオモシロイかも…。

「ヒマつぶし」と言ったら怒られるかもしれないけど、どうせ【ネット隆盛以後】の現在、大手予備校とて、ホントに本気で合格ラインを予想してる所は無いですから…。

※ 参考ページ

例年にない傾向 - 平成19年の記事





2014年10月25日土曜日

最近のカンニングの傾向と対策

宅建試験でのカンニングは、講師歴が古いだけに、これまで数多く見聞してきました。

そんな経験を踏まえ、今回は、カンニングの傾向と対策について書いてみます。

(1)傾向


携帯電話が普及していなかった頃、悪徳講師がポケベルで受験者に答を教えていた事件が懐かしいです(いま、ケータイを袋に入れさせられるのは、その時代が影響してます)。

昔も今も無くならないのは、「後ろの席の受験者が前の人のマークシートを写しちゃう」カンニングです。
このスタイルのカンニングは、一向に減らないな! というのが迷物講師の実感です。
この人数は、おそらく皆さまの想像をはるかに超えています。

平成26年度の本試験が終わった直後にも、下のような内部告発的なメールを頂きました。

私はどこの誰かが判らないメールは無視しますが、この方は、本名も会社名も特定できているし、御本人の承諾も受けているので紹介します。おそらく、若い女性で超美人です(笑)。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

こんにちは、初めまして。

私は※※会社の事務員で、H23年度に初めて試験を受けて合格したものです。あまり、勉強は得意な方ではなかったので猛勉強して、5問免除もなしで独学で頑張りました。

変な話、トイレに行く時にも教科書をもって勉強したくらいです。
そんな時に先生のサイトを見つけて、面白いし、辛口だし、暇があればサイトを見ていました。

今年、会社で受けたのが2名(今回で2度目)。
うち、1名は※※学校に週末通い何十万もお金を出して5問免除あり。
残り、1名は5問免除ありで学校に通わず、ほとんど勉強せずの人間。

試験が終わってすぐ、会社でほとんど勉強していない人間が、前の二人の答えをみて、試験を受けてきた!と笑いながら言っていました。

自己採点の結果、
・学校に通わなかった人が33点
・学校に通っていた人は31点

人の答えをカンニングして、合格するなんてありえません。
良心がないのか。
信頼をなくしても平気なのか。

本人は最初の話と少し変わり、見たことは見たけど、自分でも考えたなどと言っています。
見た時点でアウトなのに!

無性にこの出来事が腹が立ち、先生ならどう思われるか、メールしてしまいました。
突然、すみません。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

言うまでもなく、カンニングは絶対許せない!
これが私の考えです。

(2)対策


一向に減らない「後ろの席の受験者が前の人のマークシートを写しちゃう」カンニング…。

これへの対策は、「受験者のすし詰め状態を解消する」のが一番と考えます。

どうせ、近々受験料を値上げするんでしょうから(スゴイ事書いちゃった!)、試験実施機関におかれてましては、その分で、是非すし詰め状態を解消して頂けたらと存じます。

眼鏡使用の視力が1.0くらいの私は、数年に一度カンニングする実験をしますが、前の人のマークシートを写すのが簡単だった事は、一度や二度じゃないです。

カンニングは交通違反と同じで、現行犯しか検挙できません。

受験者が20万人ともなれば、個々の倫理観に期待するのは到底無理です。
すし詰め状態を解消するなど、システム的な改善を是非お願い致します。

このブログをご覧の皆さまの中にも、試験実施機関や協力機関に顔が効く利く方がおられたら、是非御支援をお願いしたいと存じます。

2014年10月21日火曜日

楽屋話をチョット

(1)本試験当日[日曜日]


10月19日、例年通り、宅建を受けてきました。
今年の試験会場は、船橋市にある日大理工学部船橋校舎でした。受験番号は1201-***7。

お天気が良かったので、バイクでひとっ走り。
私がもらった試験問題を事務所に持ち帰り、スタッフ doremi にPDFにしてもらい公開しました。

平成26年度宅建試験問題の原文

その後、軽く打ち上げをやって、試験当日はオシマイ。
夜中に 迷物講師のブログ を更新した以外は、問題の検討もしませんでした。
というより、問題冊子なんか見もしませんでした。

(2)本試験翌日[月曜日]


翌日は、メールの返信が主な仕事。
それ以外はヒマでした。

問題の検討をすることも全然しませんでした。

夜、チョコッとホームページを直したくらいで、あまり事務所にも行かず、遊んでました。

(3)きょう[火曜日]


そんで今日になるわけですが、昼すぎから、本格的な問題の検討に取り掛かり、まだその最中ですが、今日の仕事はオシマイにして、今このブログを書いてるわけです。

(4)楽屋話をしたわけ


皆さまは、「何? このやる気の無さ!」と思われたかもしれませんが、弱小とはいえ宅建倶楽部を代表する小口 忍というオヤジの、これが実体でございます。

代表者と同じ生物学的遺伝子は、うちのスタッフ全員が多少なりとも持ってます。
なぜって、スタッフ全員が迷物講師の親戚だから…。

※参考ページ
ネット隆盛以前に"一生の蓄えを作った"

こんな楽屋話ですが、とくに初めて来て下さった方に、何かを感じて頂けたら幸いです。

2013年11月5日火曜日

大手予備校の宅建講師は何でも屋

更新:平成27年1月2日


(1)大手の宅建講師は何でも屋


大手の宅建講師は、行政書士・マンション管理士・管理業務主任者の講座も兼任している人が多いです。

大手の宅建講師は、寿司も握れば、てんぷらも揚げ、うなぎ屋でもあり、ソバ屋でもあるんですね。

(2)何でも屋は、これから年末が書き入れ時


平成25年度の
 ・ 宅建試験は ………………  10月20日
 ・ 行政書士試験は …………  11月10日 
 ・ マンション管理士試験は … 11月24日
 ・ 管理業務主任者試験は …  12月  1日
なんですが、これを見れば分かるように、何でも屋さんのスケジュールは超過密です。

だから、10月20日に宅建が終わったからといって、大手予備校の宅建講師が、合格ラインの予想に時間を割く暇などない、と考えておいたほうが吉でしょう。

これから年末が彼らの書き入れ時なので、予想に期待しすぎると裏切られた時のショックが大きいです。


(3)何でも屋じゃない宅建講師


その代表が迷物講師!

迷物講師は、寿司一筋27年間という感じの専門職です。
宅建に短期合格してもらうことだけ考えていればいい、気楽な職人なんです。

逆に言えば、「平成25年度【問17】の正解は(3)と思う」なんていう記事を書いて、この時期をやり過ごすしか能の無い馬鹿なのです。

この馬鹿は、しかし、宅建講師しか能がないですから、あらゆる方面にアンテナを張って、善良な受験者が「関係者のカモになっていないか」常に監視してます。

10月30日に別ブログで、「本試験から10日経っても合格ラインが気になっている本当の受験者は、全国で、2千5百人しかいない」と書きましたが、それから6日経って、そのような受験者はさらに減少したと感じてます。

これは非常に喜ばしいことです。
2ちゃんねるの過疎ぶりとも合致しますね。

2013年9月17日火曜日

合格ラインは都道府県ごとに違うかもしれない!

更新:平成27年1月2日


平成25年12月4日になると、今年の合格ラインが公表されます。
その際、例えば、「合格判定基準は50問中34問以上正解[登録講習修了者(5問免除者)は45問中29問以上正解]だった」というように発表されます。

宅建試験の合格ラインが公表されるようになったのは、こちらの記事でも書いたように2002年(平成14年)以降ですが、私はそれ以前の2000年(平成12年)、2001年(平成13年)と、ホームページ上で、合格ラインは「都道府県ごとに違うかもしれない!」と書きました。

このホームページ上の記載については、当時大反論されましたが、合格ラインは「都道府県ごとに違うかもしれない!」という感触は、現在でも相変わらず持ち続けています。

(1)反論者の根拠・主張


合格ラインは「都道府県ごとに違うかもしれない!」という私の主張に対する反論の根拠で、私を納得させるものには、いまだ、出会ったことがないです。

都道府県ごとに合格ラインが違うのなら、「試験実施機関がそれを公表したはずだ!」というのが、唯一の根拠らしきものでした。

それ以外は、ただ感情オンリーで、反論の根拠には全然なっていませんでした。
「迷物講師の売名行為だ!」とか「小口は狂ってる!」というような主張ばかりでした。

(2)「試験実施機関がそれを公表したはずだ!」という根拠らしきもの


都道府県ごとに合格ラインが違うのなら、「試験実施機関がそれを公表したはずだ!」という反論ですが、そういう反論は、いまだに、私の主張を崩す根拠にはなっていません。

これは、最近話題になっている原発事故の処理問題に置き換えてみると分かりやすいでしょう。

東京電力は、タンクからの高濃度(放射能)汚染水漏れを長い間隠していました。
それに対して、高濃度汚染水が漏れていたのなら、「東京電力がそれを公表したはずだ!」と今さら主張しても、誰がそれを信用できるのでしょうか?

「試験実施機関がそれを公表したはずだ!」という反論は、原発事故さえ予想だにしなかった2000年(平成12年)、2001年(平成13年)当時の私にも、現在の私にも、「東京電力がそれを公表したはずだ!」と同じにしか聞こえないのです。

せいぜい、こういう御意見を述べるかたの、人の良さ・育ちの良さを感じる程度ですね。

(3)私の根拠


「合格ラインは都道府県ごとに違うかもしれない!」と主張する私の根拠は、次の通りです。

(イ)法的根拠 - その1

宅建試験を「行う(主催する)」のは知事の義務です(宅地建物取引業法第16条1項)。

試験実施機関(RETIO)には、宅建試験を「行う(主催する)」義務なんかないです。
このことは、RETIOのホームページにも下のように記載されています。

宅地建物取引主任者資格試験は、都道府県知事が、国土交通省令の定めるところにより行うこととされています。昭和63年度から、国土交通大臣が指定した指定試験機関(一般財団法人不動産適正取引推進機構)が、すべての都道府県知事の委任を受けて実施しています」。このように記載されているのは、宅建試験を「行う(主催する)」のは知事だという意味でもあります。
こちらがそのホームページ

つまりRETIOは、すべての都道府県知事の委任を受けたに過ぎない、下請けみたいなものなのです(こういうRETIOを、民法上は準委任契約における事務の受託者といいます。民法656条参照。)。

そして、こちらでも書いたように、合格ラインは宅建試験を「行う(主催する)」知事が決める政策であり、この政策は秘密事項です。

だから、宅建試験の実施について、すべての都道府県知事から受託されたRETIOは、すべての都道府県知事と秘密を漏らさない特約を結びそれを守る必要があり、前述の、都道府県ごとに合格ラインが違うのなら、「試験実施機関がそれを公表したはずだ!」という反論には、法的根拠が何ら無いことになるのです。


(ロ)法的根拠 - その2

RETIOのホームページにも書いてあるように、RETIOは「すべての都道府県知事の委任を受けて」宅建試験を実施しています。

これは民法的には、都道府県のすべての知事と、準委任契約における事務の受託契約を締結しているということです。

北海道知事と契約し、次は青森県知事と、その次は秋田県知事…という具合に、沖縄県知事に至るまで、47本の契約をしているということです。

私がここから感じ取る法的な臭いは、各県知事の権限は法的に独立しているな! ということです。

つまり合格ラインを決定する上で、どこかの知事が、他の都道府県の知事の影響を受けることは無い! ということです。

もっと具体的に表現すれば、例えば、高知県の政策として「高知県では宅建主任者が足りなくて困る」ということになれば、合格判定会議で「高知県受験者の合格最低点を1点下げて欲しい!」と要求できるのではないかと…。

(ハ)法的根拠 - その3


前述したように、「合格判定基準は50問中34問以上正解[登録講習修了者(5問免除者)は45問中29問以上正解]だった」というように合格ラインが公表されますが、この際の合格判定基準という曖昧な言葉が、「合格ラインは都道府県ごとに違うかもしれない!」と私が主張する法的根拠になり得ると考えています。

何とか「基準」という言葉は、法律上はどうにでも解釈できる便利な言葉なのです。
建築基準法の「基準」とか、合格判定基準の「基準」などは、その代表例でしょう。

とすると、「合格判定基準は50問中34問以上正解だった」と全国の受験者にホームページ等で発表しても、それをもって直ちに「全国の合格ラインは34点だった」などと信じてしまうのは、あまりにも「基準」という言葉の曖昧さ・便利さを知らない者の解釈なのではないか、と感じてしまうのです。

「合格判定基準は50問中34問以上正解だった」という場合、それは受験者が一番多い東京都の合格点が34問だったことを表わすに過ぎず、宅建主任者が足りなくて困っている高知県の合格点を33点にしても、何とか「基準」という言葉の使い方に、法律上の誤りはないです。

(二)RETIO資料の分析結果

試験実施機関のRETIOに提出して頂いた資料を元に、宅建倶楽部では宅建の合格率
というページを公開しています。

昔からミヤコの教育・文化の高さを象徴する言葉に、「田舎の学問より京の昼寝!」というのがあります。

何でもが東京に一極集中している現代では、「田舎の学問より東京の昼寝!」となるのでしょうが、宅建の合格率は、大体の年において東京都が一番です(地方のかたにはスイマセン)。

例えば、2011年(平成23年)の合格率は、
 ・ 全国平均…16.1パーセント
 ・ 東京都……17.9パーセント
 ・ 高知県……15.5パーセント
です。

でも東京都が一番になれない年があります。
去年の2012年(平成24年)の合格率は、
 ・ 全国平均…16.7パーセント
 ・ 東京都……18.4パーセント
 ・ 高知県……18.5パーセント
で、高知県が一番でした。

2000年(平成12年)も東京都が一番になれませんでした。
 ・ 全国平均…15.4パーセント
 ・ 東京都……17.2パーセント
 ・ 高知県……17.8パーセント
で、高知県が一番でした。

2001年(平成13年)も東京都が一番になれませんでした。
 ・ 全国平均…15.3パーセント
 ・ 東京都……16.6パーセント
 ・ 高知県……17.6パーセント
で、高知県が一番でした。

2002年(平成14年)も東京都が一番になれず、
 ・ 全国平均…17.3パーセント
 ・ 東京都……18.9パーセント
 ・ 鳥取県……19.2パーセント
で、今度は鳥取県が一番でした。

このように、「田舎の学問より東京の昼寝!」が当てはまらないで、地方のほうが数字の良い、不思議な年もあるのです。

かといって、高知県や鳥取県が全国一番だった時に、隣の徳島県や島根県はどうだったか? と調べてみると、徳島や島根は「田舎の学問より東京の昼寝!」が見事当てはまってしまい、合格率が全国平均より相当低かったりします。

こうなると、その原因は地域性とは言えず、私には、何らかの人為的操作がなされたとしか思えません。
そして細かく見ていくと、高知・鳥取的な不思議さは他県にもあるのです。

※ 参考

【宅建士】都道府県別合格率は?合格率が最高の都道府県と最低の都道府県

(4)私は反対しているわけじゃない


「合格ラインは都道府県ごとに違うかもしれない!」という私の考えが真実だとしても、私はそれに異議を唱えるつもりは毛頭無いです。

法理論的に見て、合格判定会議で「高知県受験者の合格最低点を1点下げて欲しい!」との高知県知事の要求は、まさに「地方分権」の意図する地方の特殊性からのものであり、日本国憲法が要求する法の下の平等に反するとは、とうてい言えないからです。


2013年9月13日金曜日

試験実施機関は合格ラインを操作出来ない

(1)試験実施機関が合格ラインを操作出来るという誤解


試験実施機関の「不動産適正取引推進機構(RETIO)」が合格ラインを操作出来る、という誤解が拡散しています。

しかし、法理論的に、試験実施機関は合格ラインを操作することなど絶対に出来ません。

試験実施機関が合格ラインを操作出来るという考えは、大きな誤解です。

(2)試験実施機関が合格ラインを操作出来ない理由


こちらの記事でも書きましたが、世の中の催し事は、すべて主催者によって決められます。宅建試験の主催者(宅建試験を「行う」者)は都道府県知事であり、試験実施機関(RETIO)は主催者ではないからですね。

(3)なぜ誤解が拡散しているのか


じゃなぜ、「試験実施機関が合格ラインを操作出来る」なんていう誤解が、拡散しているのでしょうか?

このような誤解を拡散させると儲かる者がいるからです。

(4)誤解を拡散させると「誰が」儲かるのか


私がネットを始めた1998年(平成10年)頃は、業界紙・出版社・大手予備校が誤解の拡散によって儲けていました。

最近は、独立系宅建講師やアフィリエイターが、それに加わって来ました。

(5)誤解を拡散させると「なぜ」儲かるのか


 ・ 業界紙
 ・ 出版社
 ・ 大手予備校
 ・ 独立系宅建講師
 ・ アフィリエイター
の誰一人として、合格ラインの正式発表まで、「本物の合格ラインを知ることができない」です。誰も正解を知ることができない期間は、何を書いても飯の種になるチャンスがあるのです。

合格ラインは政策(一次的には都道府県の政策、最終的には国家の政策)によって決まるのであり、そういう政策は機密事項であり、事前に漏れることは無いから、何を書いても飯の種になり得るのです。なお、合格ラインが政策で決まるという点は、こちらの記事に書きました

(6)誤解を拡散させる「手段」は?


何しろ、業界紙~アフィリエイターまで、「飯の種である本物の合格ラインを知ることができない」ので、いろいろと悪知恵が発明されています。
今回は二つの悪知恵をご紹介します。

(イ)悪知恵 - その1

悪知恵の一番目は、「業界紙・出版社・大手予備校」は天下り役人等を介してお上等とつながっているので、本物の合格ラインを「リークしてもらえる」というものです。いわゆる「リーク型」。

私の長い講師経験の中で思い起こすと、確かに、そのような時期もありました。

例えば、2001年(平成13年)には、業界紙が、「今年の合格ラインを決める"宅地建物取引業法主管者協議会"(合格ラインを決める会議)が熊本市で開かれ、合格ラインが34点になった模様」というような記事を、正式発表前の11月中旬に堂々と掲載していました。

この記事は現在ネット上で拾うことは出来ません。業界紙が削除したと思われます(宅建倶楽部が保管している当時の新聞紙に基づいて書いてます)。

2000年(平成12年)・1999年(平成11年)…と10年以上さかのぼっても、11月中旬には同じような業界紙の記事が掲載されていたものです。

しかし、状況が一変したのは、2002年(平成14年)以降です。
規制改革会議の提言によって、合格ラインが正式発表されるようになった最初の年が2002年(平成14年)です。規制改革担当大臣が石原伸晃氏の時です。

そして、合格ラインが正式発表されるようになってから、業界紙・出版社・大手予備校が、本物の合格ラインを「リークしてもらえる」という時代は去り、宅建試験がだいぶ透明化して来ました。

でもいまだに、この古典的手法が使われることがあるのは、残念です。
去年(2012年・平成24年)も数例発見しました。
発信元は、独立系宅建講師やアフィリエイターでした。

私の感覚では、無知な受験者に対しては、まだ効果があるようです。

(ロ)悪知恵 - その2

業界紙~アフィリエイターまで、「飯の種である本物の合格ラインを知ることができない」ことから派生する二番目の悪知恵は、いわゆる「競馬予想型」です。

つまり、
 ・ ▲▲予備校は去年も当てているので、今年の予想も信用できる
 ・ @@予備校は大手の中でも過去の的中率が一番なので、今年の予想も信用できる
 ・ ◆◆予備校は最新の統計アルゴリズムを取り入れたコンピュータ予想なので、信用できる
的なものです。

この二番目の悪知恵、ネットリテラシーの高い受験者ほど、引っ掛かりやすいというのが、私の診たてです。

それだけに、同じくらいネットリテラシーの高い、変なアフィリエイターが好んで使っている悪知恵です。


「明日の天気の予想は?」と問われた場合、「今日と同じだ!」と答えておけば、我が国では6~7割が当たります。気象関係者の間では有名なエピソードです。残りの3~4割を当てるためにスーパーコンピュータを導入しても、「経験したことがない異常気象でした!」で逃げられるのが予報(予想)の世界なのは、皆さまご存知の通りかと…。

(7)最後に


私個人としては、「悪知恵その1」も「悪知恵その2」も、祭り気分で、軽く受け流せる性格(受験者だったとしても気楽に2CHができる性格)なのですが、宅建受験者の過半数(10万人以上)は、そうじゃないと思います。

ネットが発達してきたとはいえ、また、ネットリテラシーが高いとはいえ、ヤフーやグーグルの検索でヒットしやすいアフィリエイターが発信した情報に一喜一憂する受験者は、過半数は下らないと感じてます。

受験者の性格に由来するとしても、今年も、10月20日の本試験以降正式発表の12月4日まで,変なブロガー等にもてあそばれて「針のむしろ状態になる」受験者を一人でも減らすのが、私の正義感です。

かと言って、私の正義感が普遍性を持っているなどと威張るつもりはありません。
わが国が資本主義陣営に属する以上、アフィリエイターにも営業の自由があるのは当然です。

されば、私の正義感と営業の自由をバランスさせる点は、奈辺(なへん=どの辺り)に有りや!

そんなこと思いながら、今日は夕食後にこんな記事を書いてみました。

2013年9月11日水曜日

合格ラインを決める「政策」とは

宅建の合格ライン(合格判定基準)は"政策"で決まるのですが、この"政策"とはどのようなものか? について書きます。

(1)宅建試験を行うのは知事 


受験者の皆さまが願書を提出した先は、試験実施の「協力機関」です。
私が住んでいる千葉でいえば"千葉県まちづくり公社"が協力機関になります。

各都道府県の協力機関は、皆さまが提出した願書を試験実施機関に集約させます。
その「試験実施機関」が"不動産適正取引推進機構"という所です。RETIOとも言われます。

でも、宅建試験を行うのはRETIOじゃないです。
RETIOは、都道府県知事から宅建試験の実施を委託されたに過ぎない「試験実施機関」です。

宅建試験を「行う」のは、あくまでも知事なので注意して下さい。

このことは、宅地建物取引業法第16条1項に、宅建試験を「行う」のは知事の義務であることが、ちゃんと書いてあります。
宅地建物取引業法第16条1項の原文

ここを間違えると、合格ラインを決める政策がどのようなものか? について、最初から変な方向に向かってしまうことになります。

(2)合格ラインは知事が決める政策


宅建試験を「行う」(主催する)のは、あくまでも知事です。
だから、合格ラインは知事が決める政策なのです。

こんなこと、法律を全然知らない人にとっても当然の話ですよね。
お祭りでも何でも同じです。
いろいろな事を決めるのは主催者(宅建で言えば宅建試験を「行う」知事)に決まってますもんね!

3)合格ラインを決める政策は、ややこしい


我が国には47もの都道府県があるので、知事も47人います。
その47人が会議を開いて、「今年の合格ラインは33点にしよう! いや34点がイイ!」なんて揉めるので、合格ラインを決める政策は、ややこしい事になることもあります。

見てきたような事書いてますが、宅建合格ラインの決定だって"お上"の政策です。
お上には法律上の守秘義務があるので、この政策が公開されることはないです。

そこで迷物講師が書くことは、法律・命令・規則等で公開されているものを除いて、長年の経験に基づく"推測"が入ることをお許し下さい。

(4)知事は、自分では会議に出席しない


我々が報道等で知るように、例えば東京都の猪瀬知事のスケジュールは超多忙です。知事職はどこの都道府県でも、相当お忙しいです。
そこで、宅建試験の合格判定会議に知事が直接出席した事例は、昭和63年以降一度もないはずです。

じゃ誰が出席するかと言えば、各都道府県の担当部署のかたです。
各都道府県2人ずつの担当部署のかたが、出席するらしいです。

したがって、その会議体は2×47都道府県=94人で構成されますが、その他に、国土交通省の役人等も出席するらしいです。

そうなると、総勢100人を超える関係役人で、合格ラインを決める政策が執行・決定されることになります。

なおその会議体は、"宅地建物取引業法主管者協議会"というのが正式名称のようです。

(5)合格ラインを決める政策に影響を与えるもの


合格ラインを決める政策は、さらにその上にある、国家の政策によって大きく影響されます
 ・ 国際的観点からの国家政策(例:TPP)
 ・ 国内の景気対策からの国家政策
 ・ 資格試験の質的向上を図る国家政策
など、いろいろな国家政策の影響を受けるわけです。

合格ラインを決める政策は、その意味でも、ややこしいものです。

 ・ 国際的観点からの国家政策(例:TPP)
 ・ 国内の景気対策からの国家政策
については、報道等でおなじみの経団連の不動産関連部署等が、合格ラインに口を出して来ることも十分推測できるし、役人も将来の天下りのことを考えると"経団連は民間団体なんだから黙ってろ!"と無視するわけにも行かず、結構ややこしいものになっちゃうらしいのです。